「2つ年下の先輩、2つ年上の後輩の関係はいじめの要因になりかねない」
高卒程度の知識は必要でもあるので宝塚音楽学校の入学資格を、高卒年度とその翌年の2年間にすべきという意見が阪急阪神ホールディングスの定時株主総会で出されニュースとなっている。
タカラジェンヌがリークのために週刊誌に接触する事例が多発し、 あまりにも社会性が欠けている実情が浮き彫りになった。単純な知識のための勉学というより、一般常識が世間とズレ過ぎないよう高校生活は体験しておくべきだろう。
日本女性にとって、女子高生という時間は特別だ。いくら夢を叶えたといっても、 女子高生にならなかった少女たちへ向かう視線は同情なのかもしれない。
中卒が高卒にいじめやパワハラを行っていても、咎められる大人はそういない。むしろ異様な光景に「この子は大物」と歪んだ評価が生まれてしまう。
ただの「弱い者イジメ」が、「若いのにすごい」にされてしまうのだ。
宝塚の「いじめ黙認文化」の根底に、中卒入団者の存在はある。
高卒からに変えるハードルは高いが、1年ずらすだけならすぐ出来そうだ。中卒を廃止し、高校生活を1年以上経験するようにすれば精神的な安定に繋がる。
大学生活の経験があれば、世界も人脈も広がって活かせる場面は多いだろう。また高校と比べ復学しやすい場合が多いので、人生で考えるとリスクを軽減できる。
中卒は高卒に容赦なく、パワハラがエスカレートする危険性は高い。一方で高校生活を1年送った先輩と大学生活を1年送った後輩では、もっと落ち着いて安定した関係性が築けそうに思う。
いじめパワハラ間題以外にも、受験生の減少対策の効果が見込める。現状4回のチャンスの内半分は、一般的な高校大学受験と両立する形となる。そのため高1高2しか受けない場合もあるが、1年ずれれば3回受けられるのだ。
また19オというのは、芸事や芸能においてひとつ締め出される年でもある。これまではバレエなど諦めて宝塚に入ったといっても、自主的に見切りをつけたようだった。または宝塚に落ちて他の夢に切り替えたなど、あくまでも第一志望は宝塚というスタンスで語る元受験生が多い。
しかし19才なら、他で落ちた生徒も拾える。一度諦めかけた夢へのリベンジ、チャンスが減った世代の再起をかける場所にもなれるのだ。
第2、第3志望で入った生徒なら変に盲信することも無さそうなので、理不尽な行為や過重労働などの負担も減らさざるおえなくなる。
改革の後押しになるはずだ。