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礼真琴は池銀ガールと組む運命?

芹香斗亜が誹謗中傷の時効前に退団することが分かった。

ヘアアイロン事件の故人と母親のLINEは、遺族弁護士が出す前に週刊誌に掲載されている。つまり一連のパワハラをリークしたのは、102期の妹含めた遺族側だ。

 

週刊誌に上級生への誹謗中傷を掲載させたのは隠しつつ、それを責められたことはパワハラとしたがった遺族。

その結果合意書では会議室に呼び出し、宙組生全員の集まりをひらいたら「過呼吸になったのでパワハラ」という意味不明な文になっていた。

 

芹香斗亜がしたとされるパワハラは、下級生というより「真風涼帆や天彩峰里を誹謗中傷した加害者」を責めたものといえる。

そもそも事実であろうとなかろうと、誹謗中傷は誹謗中傷。加害を隠して被害ばかり主張した102期含め遺族には、芹香斗亜も誹謗中傷されたといえるだろう。

 

週刊誌と戦うのは難しくても、リーク元が明確であり一方的なコメントを出している遺族は訴えやすい。真風涼帆も芹香斗亜もこのまま風化を待つよりは、ちゃんと戦った方が人気も知名度も増す時代になってきている。

 

以上のことから穏便に済ませたい宝塚歌劇団側が、時効までは囲い込むかと思っていた。

 

美学はともかく、流れからしても3作退団が予定通りというのは無理がある。

宙組がトップスター芹香斗亜に求めたのは、桜木みなとを初の生え抜きトップスターにする土台作りもあったはずだ。中止が無かったとしても発表されていたラインナップからは厳しい印象である。

 

正直、選択肢が少ないため桜木みなとが次期最有力ではある。しかし自暴自棄でもない限り、いくらなんでも即トップ就任は避けると思いたい。

 

次によく見るのは既に花組で十分2番手経験のある、専科の水美舞斗がくる説だ。

トップスターとしては問題ない。しかし同期の桜木みなとの上に立つとなると、なかなか複雑に思う。

やはりなんとなく組も年功序列のため、花組出身者が宙組含め他組生より優先されがちではある。しかし宙組御曹司として育った桜木みなとの上に、花組で同期を支えてきた水美舞斗がくるとなると荒れる。

 

桜木みなとより「確実に上」といえる宙組トップスター候補となると単に上級生か、現役最長トップスターで日本武道館公演も決定している礼真琴しかいない。

 

星組は『RRR × TAKA"R"AZUKA ~√Bheem~』新人公演でのパワハラが週刊誌に掲載されたが、中止も起こらず公演は進んでいる。

そもそもタカラジェンヌ週刊文春に狙われ出したのは礼真琴が始まりだ。『1789 -バスティーユの恋人たち-』の大量中止についての記事には、週刊誌に対抗までした。

それでもここまでやってこれたのだから、週刊誌からの攻撃に最も強いスターといえるだろう。その意味でも最適に思う。

 

また礼真琴の元であれば、95期ブームに乗った同期売りも出来て一石二鳥である。チケットも捌けるようになり、宙組生の精神状態も安定すると思われる。

礼真琴についていたファンが、桜木みなとの熱心なファンになる可能性は低い。しかし基本的に好みの男役ではあるはずだ。

宙組を避けている層が、無視できない組になるだけでも十分な効果だ。

 

宝塚歌劇110周年記念行事が終わったら舞空瞳が退団、礼真琴の日本武道館コンサートを餞に、有沙瞳をヒロイン格として実質的な添い遂げ退団、

という流れは星組の想定としてあっただろう。

 

しかし星組のストーリーを待たずに有沙瞳が退団したからこそ、春乃さくらは池田泉州銀行イメージガールになった。

有沙瞳が退団してもしていなくても、礼真琴は池田泉州銀行イメージガールと組むとなれば。

なかなか運命的である。

礼真琴の武道館公演に期待!だけでいいのにチラつく宙組感

最後は有沙瞳と組むはずだったと、星組トップ娘役の不在発表で表明された礼真琴。

暁千星のお披露目にとっておいて欲しかった『1789 -バスティーユの恋人たち-』、トップスターで海外ミュージカルなのにシアター・ドラマシティ公演の『Le Rouge et le Noir赤と黒~』、土壇場で用意した餞なら全て納得だ。

池田泉州銀行は実質大劇場ヒロインを確約しても、残ってくれないこともあると知った。だからこそ既に宙組トップ娘役である、春乃さくらを起用したのか。

 

礼真琴専科説に一縷の望みはあるが、プレ退団ほぼ確の日本武道館コンサートも発表された。

いわゆるやもめ退団で、真風涼帆時代前後の宙組が再現されるのだろう。

 

轟悠ポジションに収まって欲しいとは思う。

しかし前回の 『BIG FISH』、そして公演中の『記憶にございません!』-トップ・シークレット-はともかく『Tiara Azul -Destino-』が舞空瞳だけでなく礼真琴の退団っぽさもある。

 

そもそも“ANTHEM”-応援歌-にするぐらいだから、少なくとも星組からは次で離れるだろう。

もう1作あるかと思ったが、真風涼帆と潤花の時もそう思った。コロナの約半年中止がここに来て響いているのか。

 

ここのところ小池修一郎が、重宝してきた男役の退団公演を務めている。

礼真琴は真風涼帆と同じく、トップ期間に新人公演時代のセルフ再演と再演作品のみ。新作で有終の美を飾る可能性は高い。

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の通り、知名度のある原作を用意するだろう。オリジナル要素は抑えて、そのまま持ってくるかもしれない。

 

『神々の土地』化する予定だった礼真琴退団公演が、有沙瞳の不在で宙組と重なり過ぎずに済むとは思う。

しかし真風涼帆と潤花が前任であるIwataniとヒガシマル醤油のイメージキャラクター、暁千星と詩ちづるも揃っている。元々かなり宙組っぽいのだ。

 

星組では有沙瞳だけでなく、天華えまも既に退団している。花組ではトップスター永久輝せあの同期、綺城ひか理の退団も発表された。

水美舞斗や瀬央ゆりあ、伶美うららもそうだが、もう同期を支えてくれる主演級のスターを確保し続けるのは難しいだろう。下級生ならなおさらか。

 

人材確保は日本中の課題であり、宝塚でも問題となるのは必然ではある。

解決とまではいわないが、大切なのは「不安の解消」だろう。

 

残念ながら「宙組っぽい」というのは、それだけで不安になるのだ。

宙組のやり方を辿らない、配慮が今は必要である。

雪組ベルばらジャンヌは宙組事件の踏み絵

火傷、それも焼きごてを押し付けられたあとを見せつけるジャンヌ……ヘアアイロン事件の証拠として、火傷写真をマスコミに流した行為の宝塚化だ。

 

雪組公演『ベルサイユのばら』-フェルゼン編-は2024年版として新しい試みはあるものの、ジャンヌ自体は昔も出てきたらしい。

しかし数十年出さなかった役を「今」あの形で出した。

今回のジャンヌに、故人と遺族の102期が投影されているのは無視できない。

 

ジャンヌ役の音彩唯は105期生なので、さすがに102期103期がやることにはならなかった。しかしもっと上級生にやらせることも出来たはずなのに、わざわざ下級生にやらせたといえる。

「上級生の誹謗中傷を流布した下級生」という構図は、過激な風刺だ。

 

今回の大劇場公演集合日に、遺族である102期の妹が退団した。つまり元々出演予定だった公演で、自分や家族の行いを痛烈に批判されたことになる。

共に過ごしてきた生え抜きトップスター彩風咲奈、故人の同期で遺族の予科本科の上に宙組雪組で過ごしてきた夢白あやを中心とした、今の雪組でやることか?

 

星組の『記憶にございません!』も酷いが

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102期の舞空瞳と天飛華音は故人と予科本科かつ遺族の同期であるのに、自殺直後の主演公演を強行した。

舞空瞳はパワハラ合意書を締結した直後、退団記者会見で事件を軽んじた言葉を連発。ミュージック・サロンからも103期を排除した。

星組102期は最初から非情だったのだ。

 

一方雪組は『ボイルド・ドイル・オンザ・トイル・トレイル』-Boiled Doyle on the Toil Trail-『FROZEN HOLIDAY』を何度も中止させるほど、心を痛めてきたと思われている。この仕打ちはさすがにキツい。

 

事前発表は無かったのに星組公演『夜明けの光芒』では瑠璃花夏、月組公演『琥珀色の雨にぬれて』『Grande TAKARAZUKA 110!』では白河りりの103期が、続けて主要キャストとして線上に出された。

 

これも102期の舞空瞳と天飛華音のように、隠蔽や矮小化に手を貸せば手厚く扱われるということなのか。

 

下級生は事件を軽んじ、踏みつけるほど安泰に。

同期や予科本科という生徒自身の絆より、組織を優先する都合の「いいタカラジェンヌ」であれ。

 

宙組事件は宝塚の踏み絵にされた。

宝塚で推し活が嫌われる理由

痛バ(勝手に作ったスター写真グッズを大量に着けた鞄)の宝塚ファンが炎上したらしい。

これには色々な要素が絡んでいるように思う。ネットのネタ元まで探る気にならなかったので苦言を読んだ程度だが、似たようなことは以前からあった。

 

①オリジナルグッズを勝手に作る行為

正当性のある主張として、まずここがある。スターの写真を勝手に使ったグッズ制作は肖像権の侵害という点。

 

タカラジェンヌは基本的に、私設FCとして後援会がある。この立場が微妙なのだが「劇団という公式ではないがスターという公式」である。

つまり「グッズが無いから作った」は通用しない。公式に金を落とす方法はいくらでもある。

 

また学年や立場によって暗黙のルールがあり、立場を越えたグッズやクオリティーは問題になる。

宝塚ファンにとって、いわゆる「推し活」は私設FCで行うもの。会員でない、自己流推し活は批判される。

さらに私設FCでどんなものが作られているか、何が許可されているかはだいたい他言無用である。表立って出来る推し活はほぼ無いため、やってる時点でアウトなのだ。

 

ただお手紙文化でもあるので、ポストカードをデコって送るとか、写真を使って作るファンは昔から多い。

自分で使うのは駄目だけど、スターに送るのは有りというのは微妙な矛盾ではある。

 

②スターの認知を狙う行為

作ったグッズを客席でアピールする場合があるらしく、そこも批判の的となった。客席降りも復活し「見て貰おうとするファンが目に余る」という意見も目立つ。

分からなくもないが、コロナ前はもっと積極的だったように思う。客席から舞台へ物を渡すとか、声かけもザラだった。

 

コロナでライブ配信が完備され、OGもインスタライブなど多く行うようになった。SNSを通して応援するようなやり方も一般化し、そのノリが現実にも出てきた面はある。

しかしある意味、舞台と客席の距離は開いた。古参の方が客席参加型の意識は強い印象だ。

 

自己表現の場所にしてる違和感は分かるが、公演のイメージに合った服装や組カラーのようなオシャレは良い。

ポスターまで徹底的にモノクロに赤の星組公演 『Le Rouge et le Noir赤と黒~』では、観客の多くが赤と黒の服を着ていた。むしろ他の色を着ている方が目立っていたのだ。線引きが難しい。

逆に認知は一切ないだろうが、座席で香水をまきだしたのがいた時は本当にキツかった。

結局マナーの問題に思う。

 

また前述した私設FCでは、認知を狙った行為は普通に行われてしまう。グレーゾーンは全て、会の裁量次第なのが現状である。

しかし私設FCでの脱税も騒ぎになった。当時は私設で切り離せたが、次は無理だろう。

コロナでの中止やチケットが用意できない場合に、お花代(サポート代)が返金されないのも週刊誌で叩かれている。名目はともかく実質手数料の形式で取っていて、大きい金額も絡むので詐偽扱いされても仕方ない面はある。

 

パワハラも議論し尽くされ、一応解決となった。今最も掘り下げられたくない、宝塚歌劇団のアキレス腱は私設FCだ。

そんな私設FCを盾に、新規や若いファンを批判するのはなかなか危ない橋を渡っている。

 

③景観を損ねる

結局本音はここかな、という印象だ。

要は「宝塚らしくない」問題である。

 

舞台を観に来ているファンにとって、客が目立つというのはそれだけで邪魔だ。

その目立ち方が、他の界隈でのやり方となると宝塚ファンの逆鱗に触れる。

 

今や宝塚歌劇団はバッシングの対象でもあるが、宝塚ファンは宝塚のファンであることに誇りを持っていることが多い。

演劇やミュージカル界ならともかく、アイドルやアニメ等のファンが掛け持ちしてるだけでも嫌そうなのだ。

同じスタンスで応援(推し活)するのを、毛嫌いするファンは多い。

 

郷に入っては郷に従えなのは分かるものの、新参と古参の相容れなさは難しい。

劇団の方針と私設FCの方針、それぞれの事情だけでなく本音と建前も微妙に違うのだ。

宝塚が新しくなろうとしている以上、ファンも温故知新であるべきか。

宙組人数問題は人海戦術の妨げ

ブランク明けなのに新人公演の完全復活が確定した、宙組公演『宝塚110年の恋のうた』『Razzle Dazzle』。

宙組の事件には人数という明らかな問題があったはずだ。人員を増やさず工夫で乗り切ろうというのは、典型的な失敗パターンである。

 

出来れば宙組を、103期以下全ての期が最も多い組して欲しい。

せめて抜擢経験豊富な新人公演世代のスターを大量異動させ、最も人数が多い新人公演にしないと不安過ぎる。

 

しかし宝塚歌劇団の村上浩爾理事長は報道陣の取材で、現在在籍者が60人と他組に比べ3割近く少ない宙組の再編について「いまのメンバーで前に進めていくのが大事」と回答した。組替えはあるものの、人数の少なさを即解決する気はないらしい。

 

その理由は「宝塚は座付き演出家なので、組に合わせた作品ができるので」

つまり舞台のクオリティーに問題が無ければ人数は少なくていい、ということだ。

しかし論点がおかしい。舞台上に大勢いるシーンは少ないし、約半数になる別箱公演のクオリティーが低いわけでもない。

 

人数の少なさが問題なのは裏側での負担が増え、集客力に直結するからである。

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上記の通り宝塚歌劇団の集客を支えているのは、スター個人についているファンだ。

チケットは売れるとなるとより売れるように、売れないとなるとより売れなくなる。『FINAL FANTASY XVI』のような版権が使えないなら、人海戦術頼りになるだろう。

 

それにはやはり人気知名度のある下級生を、他組から入れるしかない。特に新人公演世代は組替えで、人気知名度が頭ひとつ抜ける。

 

今の宙組で急にトップや番手を担えというのは嫌がられるだろうし、トラブルの元だ。

しかし若手ホープならスター自身もファンも受け入れられそうに思う。週刊文春では組替え宙組生への批判が主だったが、一気に大量移動なら変に浮かずに済むだろう。まだ同期がたくさんいる世代だからこそ出来ることでもある。

 

正直クオリティーについても新人公演は、公演を続けてきた他組と差がついてしまう可能性が高い。今は配信もあるので見比べられ、売上も差があれば明確になってしまう。

そういった点に配慮をしなければ、またトラブルの元となる。

 

チケットが捌ける下級生を宙組に集めるのは、パワハラの抑止にもなるはずだ。

下級生が集客力を持つことで、健全なパワーバランスの調整も出来る。

どうとでもいえる説明ではなく、まずは客観的に安心させて欲しい。

宝塚の魅力は音楽学校の絆と実感する95期大売出し!

花組トップスター柚香光と元月組トップスター月城かなとが、スターダストプロモーションで活動すると発表された。親密さを出していた同期で立て続けに所属となる。

 

同事務所に同年代で同じ元宝塚トップスターとなれば、優先順位や序列を気にしてしまう。

しかし事業部は違うので、別枠として扱われる。ファンもモヤモヤせず純粋に楽しめるだろう。

「同じ劇団の他組のスター」という関係性が継続されるのだ。

 

予科本科の関係である96期の米津れいみ(拓斗れい)も所属しており、スターダストだけで95期ファン向けの公演が作れそうである。

 

OGが現役タカラジェンヌについて話すのは基本タブーだ。

しばらくは気兼ねなく話題に出せる、唯一の相手同士となるだろう。セット売りの期待が膨らむ。

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の通り宝塚歌劇団内でも、もはや何度目か分からない95期大売り出しが再始動している。

 

宝塚OGの芸能界入りが増えたことで、隙間産業的にもなってきた。

宝塚にいる間は、5期も離れればライバルではない。しかし芸能界では10歳くらいの差なら同じ役を取り合う相手だ。

 

また宝塚のようにある程度ファンがついてきて、集客が見込めるアイドルグループ出身者が乱立した。アイドルを外したがる傾向もだいぶ無くなり、むしろ事件によって宝塚の方が敬遠されてきた。

良くも悪くもイメージが固まっていて、退団後も逸脱が許されない宝塚出身者。扱いにくいのも事実だろう。

 

そんな中でビジネスが始まる前の素の自分が築いた、本物の人間関係が売りに出来る宝塚音楽学校の同期や予科本科。

それぞれにエピソードがあり多種多様、かつ唯一無二だ。

 

アイドルはいくらキャッキャしていても合格時には、いや今やオーディション時からビジネスが始まっている。常にカメラが向いていて、SNSを片手に活動しているのだ。明け透けにする前提な以上、全て人目を意識して作ったものではある。

 

宝塚音楽学校の閉じられた世界は、外部から守られてるともいえる。

ビジネスの責任も、世間の目への対応も免除されながら、スターを目指せる場所なんてもう他にはないだろう。

 

閉じられた世界だから築ける絆があり、隠して良いからこそ「出せる話」は本物と信じられる。

 

予科本科の関係だった相手と、入団後に相性の良さを発揮しているのも注目だ。

柚香光と月城かなとは『不適切にもほどがある!』にも出演した仙名彩世と咲妃みゆがトップ娘役時代、予科本科特有の絶妙な親密さで目を惹いていた。

トップスターとしての活躍には、こういった何年も積み上げた土台がある。密な上下関係があったからこそ、生まれた魅力を見せつけて欲しい。

 

宝塚音楽学校の絆で人気を出せば、受験生の数も増える。

結果的に宝塚歌劇団が存続していく力になるのだ。

星組RRRパワハラが記憶にございません!新人公演に影響か

星組『記憶にございません!』新人公演主演が御剣海と綾音美蘭の104期コンビとなった。

ラストチャンスで初主演を掴むのは定番でも、コンビとなるとかなり珍しい。やはり『RRR × TAKA"R"AZUKA ~√Bheem~』パワハラ告発の影響を感じてしまう。

 

RRRパワハラ宝塚歌劇団全体への批判がメインだ。名指しで叩いたのは星組プロデューサーのみである。

 

しかし105期大希颯を責めた上級生をパワハラ犯とはした。加害者の中心は103期であったが、104期も含まれる。しかも長の期という意味では、今度は104期だ。

つまり既にパワーハラスメントの加害者とされ、次もすることはするであろう104期を主演に抜擢したのだ。

 

新人公演学年で確実にリーク犯でないのは、同じく加害者として叩かれた104期だけ。星組プロデューサーからすれば、一種の仲間意識が芽生えている気もしている。

 

週刊文春へリークした新人公演出演者からすれば、パワハラ犯と訴えた104期が揃って抜擢されたのだ。正当な恨みとは言い難いが、許せないとは思う。

また105期の稀惺かずとは本公演で息子役なら、新人公演で礼真琴の役もありがちなのに組長の役である。上級生向けの役だからという理由も効かない。既に十分な役付きだが、主演はまだ1度なのだ。

 

もちろん未発表である次の作品が超大作で、温存してるのかもしれない。

しかし仲間として、足を引っ張ったと自責の念に駆られる可能性は高い。

 

何より、満を持しての長の期コンビ。本来なら祝福でいっぱいなはずの抜擢に、後ろ暗いものを感じてしまうのも辛い。

 

105期以下が新人公演内での指導に不満を募らせているのは晒され、疑心暗鬼になってもいるだろう。

そんな状況で主演と長の両立は、リスク管理の観点でも不安になる。

 

やはりリークなんて誰にとっても、悪い影響しか与えないのだ。

桜木みなとをトップにするのは宙組ではなく95期?

過重労働を認めたのに連続サヨナラショー、新人公演も完全復活。タカラジェンヌはもちろん、スタッフの労働環境も不安になる。

 

逆に週刊誌がこぞって探っただろう宙組は再開日にリーク無し、東京宝塚劇場『Le Grand Escalier -ル・グラン・エスカリエ-』も順調に始まった。

とはいえ正念場は全国ツアー『大海賊』-復讐のカリブ海-『Heat on Beat!-Evolution-』と、宝塚大劇場公演『宝塚110年の恋のうた』『Razzle Dazzle』だろう。

近年の最低売上は、明らかに星組バレンシアの熱い花』『パッション・ダムール・アゲイン!』だ。

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さすがにここまで酷いことにはならないと思うが、専科は不参加。やたら広島公演があるので瀬央ゆりあが参加するかと思いきや、雪組公演『愛の不時着』に入ったため大劇場の参加もない。凪七瑠海も花組新トップコンビ永久輝せあと星空美咲の大劇場お披露目『エンジェリックライ』『Jubilee』で2番手役のようだ。水美舞斗だと既に2番手お披露目を済んでいる桜木みなととかち合うことになる。

 

そう考えると次の大劇場でも、主演級専科の参加は無いかもしれない。

内容的にも当て書き過ぎてリスクが高い。しかもコメディでは、どうしたって白々しい。

 

リアルな現代日本設定という最悪の『記憶にございません!』展開は免れたが、現実と切り離せる圧倒的なファンタジーが欲しかった。やはり『FINAL FANTASY XVI』を取り戻せなかったのが悔やまれる。

 

芹香斗亜が予定通りの任期を全うするとしても、次期トップスターの準備は進めなければならない。

しかし苦労が見えているのに、宙組トップスターの責任を負ってくれる人間が他組にいるのか疑問である。組替えどころか専科も来たがらないとしたら、今いるスターをなんとか上げていくしかない。

 

宝塚にとって生え抜きトップは特別だ。

特に宙組は初の生え抜きトップスターを悲願としていた。

スターシステムなので個人のファンが強い。全組観るファンでも偏りはあり、長いファンほど特定の組贔屓にもなっていく。そのため組替えをすれば、人気知名度は倍で当然。

人気組から来たなら数倍でも普通。

いってみればチート、裏技である。

 

だからこそ配属された組だけでトップになる生え抜きは、組の真価も発揮されたといえる。

そんな特別な存在を初めて出すのが、混乱に乗じた消去法のような流れでいいのか。複雑な思いはあるだろう。

 

そもそも宝塚歌劇では個人が抱えるファンが、ほぼそのまま集客となる。宙組の人数が少ないままでは厳しい状況が続く。

さらに作品も不安要素が強いとなると、今の宙組で次期トップスターとしてやっていけるほどファンを増やすのも難しい。

 

そのためか劇団内外で95期推しが再燃している。

世間から一斉に批判を浴び、悪いイメージが固まりつつある宝塚歌劇団にとって、同期の絆は起死回生の一手だ。

 

プロとしてビジネスが始まる前、音楽学校の関係性は今や唯一の信頼である。ビジネスとなると早々に割り切ってしまったり遺恨を残しがちだが、学生生活というのは誰の心にも「やりきった」ゴールがある。

だから自分の学生時代と重ね「良いことも悪いこともあったからこその絆」を理解できるのだ。

減少している受験生の対策にも効果を発揮するだろう。

 

組だけでなく宝塚の枠も越えた専科、柚香光と月城かなとの退団と芸能界への売り出し、新トップスター朝美絢の就任。

そして他トップスターがお披露目と長期中止明けという状況で、唯一の安定したトップスターである礼真琴がJ-POPカヴァーアルバム「REACH」で桜木みなとと共演した。

 

J-POPが得意なイメージやスケジュールの都合もあっただろうが、少なからず礼真琴ファンの横流しを狙っているように思う。

天寿光希の司会で「長身男役が多い組で小柄ながら安定感のある器用さ」という、組での存在感も重なるメンバーが揃う。やはり客観的にはこの辺りのファン層に刺さるだろう。宝塚のシステム的に横流しには他組のが効果的に感じるので、ゲスト出演のサプライズも期待される。

 

不安になるのはタカラヅカ・スカイ・ステージの公開収録とはいえ、トーク&ライブを完全に過重労働なスケジュールで入れたことだ。

『1789 -バスティーユの恋人たち-』の二の舞にならなければいいが。

礼真琴の元で暁千星の新規ファンは増やしにくい

「暁千星がいれば舞空瞳は不要」アピールの『VIOLETOPIA』。

たしかにスタイル、ダンス、首席など売りが共通する。暁千星は舞空瞳の上位互換だ。

 

RRRとVIOLETOPIAの2幕共にWパワハラ文春砲を食らう、厳しい公演にはなったが。『RRR × TAKA"R"AZUKA ~√Bheem~』も男役同士の絡みを重視し2番手としてかなり厚待遇だった。

 

しかし週刊文春は主演公演『夜明けの光芒』の千秋楽に、相手役の瑠璃花夏叩きとして記事を出した。

2番手2作目の『記憶にございません!』は度重なる不祥事を揶揄することになる、不謹慎公演だ。

運の悪さだろうが、貧乏くじを引いている。

 

男役2番手だが前述の通り舞空瞳の後釜感も気になる。

相手役、添え物……1番しっくりきたのは「群舞」だ。

礼真琴と同じような存在であることで、礼真琴の存在を大きく感じさせている。

 

とはいえ暁千星が星組にきたのは、礼真琴の手足となって長身に見せかけるためではない。

暁千星自身が、次期トップスターとして見られている。そのせいか、暁千星ファンは礼真琴との絡みに冷ややかだ。

 

まあ95期で同じような流れだった柚香光も、月城かなとも退団したのだ。まだ?となるのも分からなくはない。

上級生2番手だった鳳月杏が後任のため、月組御曹司のままだったら……という思いもあるのだろう。

 

ただ近年2番手の退団と専科異動を連発し、ファンは報われず熱量も下がってきていた。そろそろ上級生か同期の2番手をトップにしないと、私設FCの運営も厳しくなるだろう。

その流れが始まったのは美弥るりかからなので、月組で上級生2番手をトップにするのは順当ではある。

天彩峰里を入れる予定だった以上、宙組で浴びた批判を「望海風斗・真彩希帆以来の歌唱力コンビ」で黙らせる計画だった感は否めないが。

 

星組に話を戻すとタイトルの通り、礼真琴の2番手で暁千星は若干損だと感じている。

宝塚歌劇は基本トップスターが出ずっぱりで、ファンでも食傷気味になりがち。

そもそもトップスターがタイプではない客も多い。

 

そんな時に出番が多すぎず「もっと見たい!」となる2番手は、最大の売り出し時期だ。

トップになってから人気が出ても、任期は延びない。まあ任期は人気より需要の問題のようだが、2番手時代でどんな扱いのトップスターになるかもほぼ決まる。

 

首席というお墨付きの優等生で、ベビーフェイスの濃くも薄くもない醤油顔。代役も文句無いくらい、はまり役の傾向はダダ被り。

礼真琴が好みなら、暁千星のことも嫌いじゃない。逆にいえば、礼真琴が刺さらなければ暁千星も微妙なのだ。

 

暁千星が2番手になる前は、愛月ひかるや瀬央ゆりあのアクの強い男役っぷりがあった。上手くファンを分散させ、それぞれに熱量もあったと思う。

一方今の星組を観て、礼真琴を差し置いて暁千星のファンになるかというと微妙だ。見せ場が多い分礼真琴が有利な上に、個性が光るという面では極美慎辺りが得しそうである。

 

暁千星ファンもモヤモヤを表明するだけで、どうせトップになるのだからと焦りはない。むしろ「トップになってから全力になろう」という態度が滲み出ている。

 

同じような流れだった花組もヅカ顔ビジュアルで綺麗に踊る、いわゆる正統派なトップスターと2番手だった。

トップ就任した永久輝せあは、お披露目から『ドン・ジュアン』で早くも雪組時代のファンに向けている。望海風斗と花組雪組の掛橋になったとはいえ、花組に来てからの新規ファンが心許ないと言っているようなものだ。

また現トップスター内で歌枠はさすがに厳しいだろうに、永久輝せあファンは熱心に歌を持ち上げている。そこもやはり、トップスターと被る魅力ではファンを掴みにくい証明となった。

 

もちろん礼真琴と暁千星には見るからに、身長・体格という違いはある。

小柄なトップ娘役と組んでドールハウスのような夢夢しいトップコンビ、スタイリッシュな2番手3番手の長身男役なら上手く持ち味を出せる可能性はある。

 

しかし礼真琴は小柄枠のトップスターであることを、いまいち受け入れてない。そこがまたキムタクっぽいのだが。

周囲も気を遣いながら、長身男役のような扱いをしがちだ。

実際は相手役のが大きい疑惑コンビは、弟設定をやった永久輝せあ、弟にしか見えない朝美絢に引き継げる。弟系年下ヒーローは一大ブームだが、無理にやる必要もないだろう。

 

このまま礼真琴の袈裟として売り込み、後光でファンを極力残して引き継ぐ。

波風立てないのが最優先というのも、状況的に正しいのかもしれない。

 

しかしこのご時世、いまひとつ熱が入らないまま追いかけてくれる程ファンも甘くない気がしている。

星組RRR新公内パワハラはヘアアイロン記事の再現

星組 東京宝塚劇場『RRR × TAKA"R"AZUKA ~√Bheem~』新人公演は、3月7日が3月20日に変更された。105期の主演者が休演になったのも公式発表されている。その新人公演の長の期であり転落死した故人と同期の103期を、今度はパワハラ加害者として週刊文春が報じた。

「このままでは第2の飛び降り事件が起きる」として劇団の改革が進んでいない告発の体だが、実質は次期トップ娘役候補を蹴落とそうとする「ヘアアイロン記事」を再びやったのだ。

 

ヒガシマル醤油はすぐトップ娘役にさせるため、星組の次期もスポンサー人事で詩ちづるだろうという予想が多い。

 

しかし度重なる文春砲で、スポンサーに振り回され過ぎる現状が批判されている。宙組トップ娘役春乃さくらが池田泉州銀行イメージガールに就任しているのに、星組もまたスポンサー枠なのは偏り過ぎだと不安視する声も多い。

 

礼真琴も既に長期に渡ってトップスターを務めており、次期星組トップスターと予想される暁千星も組むと考えられる。

しかし月組出身同士のトップコンビ。「月組ごっこ」と星組ファンから冷たい目で見られ、批判を浴びるのは必至だ。

 

詩ちづるの舞台姿は元月組トップ娘役で暁千星の相手役もやった、美園さくらに瓜二つ。

月組がやりたかったことを星組でやるのは、星組で新公主演と2番手役をやった真風涼帆と芹香斗亜の宙組体制に重なる。

文字通り客観的には悪い時代でなかったものの、トリデンテ(トップコンビと男役2番手)で2名も同じ他組出身は辛い。

 

しかも暁千星はIwataniがついている。

Iwataniとヒガシマル醤油のイメージキャラクターの前任は、真風涼帆と潤花。トップコンビとなれば、ヘアアイロン事件時の宙組体制と同じになる。

ここまで揃うと縁起が悪すぎるし、事件が起こる土壌を整えてしまう。組織体制の問題にした以上、暁千星と詩ちづるが一緒にいるだけで不安になる。

 

そもそも新人公演そのものが不安視される現状だ。経験豊富なスターが新人公演から抜けてしまうのはかなり厳しい。

告発した星組新公出演者は「出番が少なくあってほしい」と言っている。抜擢に耐えられる新人公演世代は希少なのだ。

 

そのためか『夜明けの光芒』で暁千星の相手役として、新人公演を卒業した103期の瑠璃花夏がヒロインを射止めた。

 

星組は自殺直後に故人と予科本科かつ遺族の同期である、102期の舞空瞳と天飛華音が主演公演を強行した。さらに他組では学年が離れていても抜擢したのに、舞空瞳だけはミュージックサロンから103期を排除した。

史上最悪のトップ娘役・舞空瞳のせいで非情な102期の煽りを食い、同期が亡くなったのに休養も配慮も得られなかった星組103期。瑠璃花夏をトップ娘役にするのは贖罪にもなり無難、という空気になってきた矢先の記事だ。

 

ヘアアイロン事件が掲載された時の宙組と、よく似ている。

瑠璃花夏も詩ちづるも切れ長で礼真琴が2番手時代に多く組み人気を博した、有沙瞳の代替えに望まれている。

天彩峰里は本人だが、状況的には重なる。

 

内容は休演で主演の新人公演が延期となった105期大希颯を責めた、長の期である103期の行為をパワハラとした。同期を案じ今後の新人公演を憂いた、105期の告発とされるだろう。

ただ瑠璃花夏個人を責めてはいないし、詩ちづるのために蹴落とそうという同期の暴走にも読めない。

 

それなのに『夜明けの光芒』の千秋楽に当て、邪魔目的の記事として利用された。

記事を掲載した週刊文春の発売日である6月20日は、宙組公演『Le Grand Escalier -ル・グラン・エスカリエ-』の初日でもある。再開で何かしら出したかったのだろうが、2匹目の泥鰌を狙うほど腐っているとは思わなかった。

 

過渡期が最も大変なのは、一般社会なら誰でも分かっている。

宝塚の場合特に、きちんと準備して改革しているわけではない。世間の批判を浴び、言われるがままにやってるだけだ。ペース無視な上に、変わった感もアピールしなければいけない。最も歪みを生む、キツい変革パターンである。

数年は地獄のような新人公演だろう。宝塚史上最悪を覚悟した方がいい。

 

しかもそこを乗り越え改革を成し遂げた頃、105期は新人公演を卒業している。

負担だけ何倍にも膨れ上がり、恩恵は無いだろう105期辺り。新人公演自体の廃止を訴えても仕方ないように思う。

 

しかしそんなこと世間は分かっている。分かった上で、長い目で見ているのだ。記事はほぼ今までの焼き直しで、驚きも意外性も無い内容だった。

週刊文春記者も内心「そりゃあな」と思っていただろう。それでもうんうんと聞いてネタを引き出し、人事が荒れ、組内が殺伐とするのを狙った記事を出す。

なんならまた事件が起こってくれないかなー……つまり告発者である星組新人公演出演者が、自殺してもいいと思って出した記事だ。

 

こんなのにまんまと利用されるなんて。

本当に世間知らずの箱入りお嬢様なんだな、とやるせない気持ちになる。