礼真琴がトップになる直前に文春砲が始まり、就任2日前のサヨナラショー付き前楽は中止。それさえ悲劇の序章で、コロナから事件まで続く。宝塚史上最低最悪の長く悲惨なトップ時代となった。
しかし退団を発表した途端、武道館コンサートも退団公演も大成功。地獄の底からいきなり天国だ。
礼真琴のCULEN所属も公式に発表される一月ほど前に、『BURLESQUE バーレスク』主演をサラッと含めて週刊文春の記事となっていた。
露出が多いためか前述の礼真琴最初の文春砲(プライベート流出記事)を思い出すコメントがあり、伏線回収のようになっていた。これで宝塚の悲惨な時代が完全に終わることを願う。
文春砲という非がありながら「礼真琴の歌が聞ける」というだけで、コロナの不安を抱えながらもチケットが捌けた。礼真琴は絶対的な正解となり、礼真琴とは違う面は不正解にされた。
まともな時代ならまた違ったやり方になったのかもしれないが、総合芸術の宝塚において異質である。
そのせいか礼真琴退団後、星組出身のトップはいなくなった。
礼真琴が育てたと言えるのは実質的な相手役が多く、抜群の相性の良さを発揮していた詩ちづるぐらいだろう。身長やビジュアルのバランスが完璧かつ、持ち味のピースがピッタリとハマっていた。
お互いがお互いを引き立て合うため、詩ちづる個人は不正解にされがちだったが。やはり並びとしては理想的で、最も魅力が引き出されたスターといえる。
それでも生え抜きではなく、後年に詰め込んだだけだ。
暁千星はトップ娘役兼任の裏トップではあったものの、礼真琴のスペア感が強かった。礼真琴と重なる部分しか認められていない。
状況が状況だけに星組にきて人気が上がった印象も無く、月組時代に期待されたままを実現しそうである。
明日海りおのお披露目である花組公演『エリザベート-愛と死の輪舞-』は、NOW ON STAGE出演者(北翔海莉、望海風斗、芹香斗亜、柚香光)が全員トップスターになり話題となった。
さらにそこに鳳月杏が加わり、宙組で水美舞斗もなればほぼコンプリート。
宝塚歌劇団自体が最盛期だったこともあるが、次代に繋いだまさに黄金期といえる。
柚希礼音の時代も礼真琴はもちろん、凰稀かなめやトリオ売りも多かった紅ゆずると真風涼帆もトップスターになっている。
退団近くの東急シアターオーブ『太陽王 ~ル・ロワ・ソレイユ~』では妃海風と綺咲愛里Wヒロインで相手役とし、両方後にトップ娘役となった。
比べると礼真琴時代は育ったトップがいない現状の上、今後の望みも薄い。
花組へ組替えした極美慎は、加美乃素イメージキャラクターという点のみ。スポンサー力だけの、準備不足な就任では厳しいだろう。
しかし同期~予科本科のトップ娘役にしてもらった時代がない=トップスターへの準備はしてもらえていない。
同じく瀬央ゆりあも、星組時代の95期96期トップ娘役は礼真琴がメインと考えると微妙。現実的に難しいのもあるが、せめて近い学年にするパターンもあるのに音彩唯では望みが薄そうだ。
天飛華音は舞空瞳と共に同期の102期が遺族になった、予科本科である103期転落死事件直後の主演公演を強行。
宝塚が判断ミスしたきっかけであり、110 周年を潰した。
三回忌には遺族の102期(天飛華音)と故人の103期(瑠璃花夏)主演で、現場近くのバウホール公演『アレクサンダー』を開幕させた。
102期103期の主演は「遺族や故人を軽視する」道具になる。
元含めタカラジェンヌでい続けることが、102期は遺族へ、103期は故人への加害なのだ。
そう考えると手堅いのは、105期で同期のトップ娘役が就任した稀惺かずとぐらい。
礼真琴の育てたといえるトップスターが、唯一無二になってしまうかもしれない。