元花組トップスター柚香光と元月組トップスター月城かなとが、スターダストプロモーションで活動すると発表された。親密さを出していた同期で立て続けに所属となる。
同事務所に同年代で同じ元宝塚トップスターとなれば、優先順位や序列を気にしてしまう。
しかし事業部は違うので、別枠として扱われる。ファンもモヤモヤせず純粋に楽しめるだろう。
「同じ劇団の他組のスター」という関係性が継続されるのだ。
予科本科の関係である96期の米津れいみ(拓斗れい)も所属しており、スターダストだけで95期ファン向けの公演が作れそうである。
OGが現役タカラジェンヌについて話すのは基本タブーだ。
しばらくは気兼ねなく話題に出せる、唯一の相手同士となるだろう。セット売りの期待が膨らむ。
の通り宝塚歌劇団内でも、もはや何度目か分からない95期大売り出しが再始動している。
宝塚OGの芸能界入りが増えたことで、隙間産業的にもなってきた。
宝塚にいる間は、5期も離れればライバルではない。しかし芸能界では10歳くらいの差なら同じ役を取り合う相手だ。
また宝塚のようにある程度ファンがついてきて、集客が見込めるアイドルグループ出身者が乱立した。アイドルを外したがる傾向もだいぶ無くなり、むしろ事件によって宝塚の方が敬遠されてきた。
良くも悪くもイメージが固まっていて、退団後も逸脱が許されない宝塚出身者。扱いにくいのも事実だろう。
そんな中でビジネスが始まる前の素の自分が築いた、本物の人間関係が売りに出来る宝塚音楽学校の同期や予科本科。
それぞれにエピソードがあり多種多様、かつ唯一無二だ。
アイドルはいくらキャッキャしていても合格時には、いや今やオーディション時からビジネスが始まっている。常にカメラが向いていて、SNSを片手に活動しているのだ。明け透けにする前提な以上、全て人目を意識して作ったものではある。
宝塚音楽学校の閉じられた世界は、外部から守られてるともいえる。
ビジネスの責任も、世間の目への対応も免除されながら、スターを目指せる場所なんてもう他にはないだろう。
閉じられた世界だから築ける絆があり、隠して良いからこそ「出せる話」は本物と信じられる。
予科本科の関係だった相手と、入団後に相性の良さを発揮しているのも注目だ。
柚香光と月城かなとは『不適切にもほどがある!』にも出演した仙名彩世と咲妃みゆがトップ娘役時代、予科本科特有の絶妙な親密さで目を惹いていた。
トップスターとしての活躍には、こういった何年も積み上げた土台がある。密な上下関係があったからこそ、生まれた魅力を見せつけて欲しい。
宝塚音楽学校の絆で人気を出せば、受験生の数も増える。
結果的に宝塚歌劇団が存続していく力になるのだ。