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めぐり会いは再び 第3弾の皇室風刺

星組公演『めぐり会いは再び next generation-真夜中の依頼人(ミッドナイト・ガールフレンド)-』は、『めぐり会いは再び』の第3弾である。毎回見事な当て書きが話題で、宝塚オリジナルの芝居では唯一と言っていいであろう、人気シリーズとなっている。

ただ今回、2ndでは礼真琴が演じたルーチェはかなり下級生時代、相手役の舞空瞳演じるアンジェリークは名前のみで先行イメージが着いていて、無理矢理こじつけた面はある。
そのためなのか、ルーチェは「弁護士としてバリバリ働いているという見栄を張る助手」、しかし実は「王女である彼女と結婚する」という、あからさまに秋篠宮ご夫妻の長女眞子さんの夫である、小室圭さんを元ネタにした内容となっている。

出会いは2ndでの縛りがあるため少年時代だが、補填するように「大学時代の同級生達とモラトリアムを謳歌」している。
もちろんどんな作品も全く0から生まれることは無く、基本的にはオマージュ等元ネタがある。そもそも他にも時事ネタ内輪ネタがてんこ盛りの内容だ。
その中で「結婚相手が王になる」オチは、昨今の女系天皇の話題からするとかなりセンシティブな内容ではある。ただし王として特に何かするわけでもなく旅に出るので、軽いコメディとして割り切って見れた。

同じく小柳奈穂子脚本・演出の雪組公演『ルパン三世 —王妃の首飾りを追え!—』では、マリー・アントワネットを風刺した劇中劇を本人が観る場面があった。今回はそれを現実に行ったのだ。
実際に小室夫妻が観劇することは無かったはずではあるが、もし見ていたら何が伝わったであろう。

退団公演であった天寿光希演じるユリウスと音波みのり演じるレオニードが、それぞれトップに言葉をかける場面は、宝塚特有の内輪ネタシーンであった。
それと同時に演劇会の皇室的ポジションを確立する宝塚作家から、日本のプリンセスとその夫へ送るエールだったのかもしれない。